漫画『響』『G戦場ヘヴンズドア』
書評とも言えませんが、忘れたくないのでゆる~い感想文を書きます。
◆小説書く人、小説に憧れがある人は読んで。柳本 光晴『響~小説家になる方法~』
『響~小説家になる方法~』という漫画を読みました。
本好きのフォロワーさんのお家で見かけた時から気になっていて、いいなーと思っていた本でした。
ひとまず、ということで、1~3巻を書店で購入。
総評:◎
とてもよかったです。4巻以降を朝になったらすぐ買いに行きたいくらい。
今アマゾンからデータ引っ張ってきてびっくりしたんですが、これ低めの評価つけている方も多いんですね。
たぶんなのですが、自分の感性にちょっとした自信があって、その感性で何かを作ろうとモダモダした経験が無い人にはトコトン刺さらない本だと思います。
逆に言うとそういうことをしている人にはガッツリ刺さる本と言うことです。P●xivに載せた小説や漫画がランキング入りするかしないかで一喜一憂したり、超力入れて作った同人誌がなかなか出ない横で隣のサークルの方がバカスカ在庫はけてるの見てグギギったりとかね…!!
- 一度でも自分で小説を書いたり漫画を描いたりに挑戦したことがある人
- 自分より他の人の方が才能にあふれていることに気づいて絶望したり、他人との圧倒的なセンスの差に嫉妬したりした経験がある人
そういう人には、「わ、わかるー!!」の連続の本だと思います。
そして主人公 響の、己の考えていることを曲げない・ドストレートな感情表現にイラッとしつつ、「響こいつめ~!」と最後まで読んでしまうこと請け合いだと思います。
ただただ響の天才性を描いて俺TUEEEしている漫画でもなく、
ごくごく一般家庭の生まれながら文壇を駆けあがる文学少女:響、というシンデレラストーリーの漫画でもありません。
むしろ、響という天才と接することで起きる周囲(作家業を続けようとしたけれど大成できなくて苦しむ人、最初の数作は成功していたけど歳月と共に才能が枯れて落ちぶれてしまった人、響の家庭環境を聞いて苦しむ同級生etc)の描く感情の波紋というか…そういうのを楽しむ本だと思います。
そしてその波紋の中に佇む数多ある葦の一本である自覚がある人には、薄くて冷たい刃物でズバズバ斬られるような漫画です。でも怖くないよ。その斬られるのが心地良く思えるくらいなので…。作者も編集部もよく出した。応援したい。次回も買います。響の友達周りのやりとりも面白いです(タカヤとかよちゃん…)。…恋も文学も頑張れ。
◆漫画描く人は読んで。日本橋ヨヲコ『G戦場ヘヴンズドア』
『響』を「小説書く人は読んで。」と薦める本だとしたら、漫画に自負ある人バージョンでのわたしのお薦めは『G戦場ヘヴンズドア』です。
たしか高校生~学生時代に読んだ漫画だったと思います。
G戦場はペン入れの時使う「Gペン」とクラシックの「G線上のアリア」をかけていて、「ヘヴンズドア」は、そんなGペンを握って描いて描いた先にふわっと開く、天国が見える瞬間のような扉…というあとがき(台詞だったかもしれない)だったような。ふわっとしててすみません。
その「(創作してて)天国が見える瞬間」があるのって、わかる…と思ったことは強く覚えています。
テーマは漫画道ですが、創作論の話としても読めるので、『響』読んで面白かったという人はきっとこの本も面白いと感じるんじゃないかなと思います。
漫画に対する取り組み方や生き方の差でぶつかる二人の男の子の話です。
男の子は二人とも才能の形が違っていて、読むとウオーわたしも創作活動すっぞー!と、とても熱くなれます。
全3巻で読みやすいので是非。完全版もあります。
今日はここまで!
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